写真 © SS Kyushu
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福岡女子大学(新築第1期工事)/JV

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場所
福岡県福岡市, 日本
2014

歴史ある公立女子大学の建てかえ計画で、全体を3期に分けて計画した。高低差のある敷地の中で大学の中心を走る象徴的な並木道に沿ってそれぞれ性質の異なる5つの棟を配置し、それらを結びつけるコミュニケーション空間として、レベル差を吸収するフラットな屋上テラスと、その下にアクティブラーニングスペースを持つ低層棟を計画した。第一期では、このうち二つの高層棟と体育館、低層棟が計画された。

角が丸くしなやかで柔らかい形をした高層棟には主に研究室や実験室が置かれ、中央には大きな吹き抜けがある。開口部まわりには庇とルーバーを設け、日射のコントロールを行った。このルーバーは、設備機器類や配管類を隠す役割も果たす。また体育館棟には市民開放エリアが併設され、正門から最も近い位置に配置されている。

低層棟のアクティブラーニングスペースとは、学生が自由活発に動き、互いの視線が通り、自然に交流が生まれるように意図された図書館を中心とした学習空間である。この2層にわたる空間には、図書館、英語学習エリア、カフェなどが配置され、吹き抜けや中庭、ステップ状に連続する中間階を通じて上下階が有機的につながっている。大きな屋根の下にできるだけ開放的で自由な空間が広がるように、並木道に面したほとんどの開口部をガラススクリーンとし、柱を平面計画に合わせて自由な位置に設定した。屋根を支える梁の高さを応力に応じて変化させているために、柱の頂部から木の枝が広がるような形で木製ルーバーに覆われた天井面が波打っている。いくつかの柱の頂部はトップライトからの光に照らされていて、木漏れ日が落ちる森ような柔らかく有機的な印象を与えている。

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